同時多発テロから20年

2021-09-11 (土)(令和3年辛丑)<旧暦 8 月 5 日> (赤口 壬戌 五黄土星) Dagny Helny 第 36 週 第 26509 日

 

2001年9月11日と2011年3月11日は忘れられない日だ。どちらも辛の年である。前者はアメリカでテロの攻撃を受けて、後者は日本で震災と津波のために、多くの人々が犠牲になった。今日はアメリカで同時多発テロの追悼式典が行はれたのをテレビニュースで見た。犠牲になった一般市民の人々への追悼の思ひを改めて思った。どんなに悔しかったろうと思ふが、その苦しみや悲しみを復讐に変へてはいけないのだと思ふ。どんなに悔しくても、暴力に対して暴力で復讐するのはいけないのだと思ふ。「復讐するは我にあり」とは神様のお言葉だ。20年も経ったからそんなに呑気なことが言へるのだと言ふ人もあるか知れないが、平和といふものは、途方もない忍耐の連続の上に初めて訪れてくれるものだと思ふ。

f:id:sveski:20210912033851j:plain

アパートの近くの集会室の前で

 

パンデミック下の航空業界

2021-09-10 (金)(令和3年辛丑)<旧暦 8 月 4 日> (大安 辛酉 六白金星)二百二十日 Tord Turid 第 36 週 第 26508 日

 

パンデミックが長引いて、世界の航空業界は依然として大変だと思ふ。それでも、国によって、あるいは航空会社によって、対応の仕方に差がある。今日のニュースには JAL が新たな資金調達の計画を発表したことが出てゐた。調達ができたとしてもいつまで持ちこたへられるのかなとも思ふ。アメリカでは航空機の利用者は7月をピークに回復が鈍ってゐるといふ。ヨーロッパではルフトハンザやエールフランスKLMが政府から支援を受けてゐる。スカンジナビア航空の場合は北欧連合であるので、どのような比率で各国政府の支援を受けるのかよく知らないが、ヨーロッパのどの航空会社よりも打撃が大きいらしい。だが、単にパンデミックのせいばかりではなくて、経営に対する姿勢も問題なことはないだろうか。例へば去年の秋にはスウェーデンパイロットを解雇して代はりに外国のパイロットを採用したといふニュースを見たこともある。また今年の初めにはスカンジナビア航空の社長が別の会社へ移籍した話も聞いた。ストックホルムの国内線用ブロンマ空港は閉鎖されることが決まってゐる。日本では従業員の雇用を守るために色々な工夫や努力がなされてゐるのと対照的な気がする。お国柄の違ひかも知れない。日本人はいざといふ時のために備へをする性質がある。社会保障のしっかりした北欧では、そのような傾向が少ないようにも見受けられる。苦しいのはどの国も同じかも知れないが、対応は様々である。新型コロナに完全な収束はないかも知れない。でも、過去にあったどんな感染症もいつかは収束したのだから、また、自由に外国へ行き来できる日が早くきてほしいと思ふ。

f:id:sveski:20210911033754j:plain

朝霧の中の散歩道

 

リサイクルゴミの一生

2021-09-09 (木)(令和3年辛丑)<旧暦 8 月 3 日> (仏滅 庚申 七赤金星) Anita Anette 第 36 週 第 26507 日

 

毎日の散歩には、その日に出たゴミをリサイクルゴミ捨て場へ持っていく。例へば牛乳パックなどである。牛乳パックの注ぎ口は丸いプラスチックになってゐるのだが、それを切り離して別にするまでの区分けはせずとも良いらしく、注ぎ口がついたままで紙のリサイクルのコンテナに入れる。日本では、「洗って、開いて、乾かして」とされてゐるから、スウェーデンでも我が家は忠実にそのような出し方を守ってゐる。しかし、そんなことまでして出してゐる人は見かけない。それでコンテナはすぐにいっぱいになってしまふ。もしかすると、中に古くなった牛乳を残したままで捨てられる場合もあるのではないかと心配したりする。しかし、あの牛乳パックはその後、どのような運命をたどるのだろうか。一度、一緒について行って紙のリサイクルの一生を確かめたい気もする。日本では牛乳パックはそれ専用に回収されるが、スウェーデンでは、ダンボールや、卵のケースなどと一緒に「紙のリサイクル」のコンテナに入れることになる。このリサイクルはどのようになされるのか、知りたい気がする。そのようなことを知れば、ゴミを出すときのやり方も少し変はるかも知れない。日本でも、そのようなことを知りたい人のために、もしリサイクルの現場見学ツアーなどがあれば、人々のゴミを出す時の心がけが今より良くなることはないだろうか。「このように出してください」と結果だけを知らせるよりも、なぜさうなのか、人はゴミの出し方をよく理解するようになると思ふ。

f:id:sveski:20210910211115j:plain

Nyköping 川の朝

 

自民党の総裁選

2021-09-08 (水)(令和3年辛丑)<旧暦 8 月 2 日> (先負 己未 八白土星) Alma Hulda 第 36 週 第 26506 日

 

最近自民党の総裁選に関するニュースを見る。このような大変な時期に総裁になろうとする人の気がしれないが、誰かはなってくれなければ困るので、候補者が出ること自体はありがたいことだ。でも本当に国のためを思ふなら、権力への個人的欲望むき出しムードで総裁になってもダメなのではないかと思ふ。その意味で、一番慎重なのは石破元幹事長である。慎重である分だけ信頼できる気がする。河野規制改革相は原発の再稼働についてコメントした。安全な原発は再稼働するといふ単純なコメントであった。半世紀以上も前に考案された旧い形態の原子炉(大量の蒸気を発生させて巨大なタービンを回す方式)を脱して、新しいタイプの、外部電源喪失にも安全に対応する小型原子炉の開発に力点を置くべきではないかと思ふ。海外では主流となった動きでもある。この点で日本は大きく遅れてゐる。脱酸素社会に向けて原子力はいつか必ず戻っていかなければならない道筋にあると思ふ。原子力利用からの完全撤退は我が国に禍根を残す気がしてならない。河野規制改革相が「いずれ原子力はなくなる」と思ふのは固定化された古い原子力のイメージから抜けきれないでゐるからだ。固定概念を払拭し、古い原子炉の再稼働ではなく、新しい技術で未来を開く発想がないのは残念であると思った。

f:id:sveski:20210909050711j:plain

いつも同じような道を散歩する

 

白鵬が休場

2021-09-07 (火)(令和3年辛丑)<旧暦 8 月 1 日> (友引 戊午 九紫火星)白露 新月 Kevin Roy 第 36 週 第 26505 日

 

今度の日曜日から大相撲九月場所が東京・国技館で始まる。楽しみにしてゐたのであるが、今日のニュースでは横綱白鵬が休場することになった。白鵬だけでなく宮城野部屋に所属する全力士18人が休場するとのことである。理由は新型コロナウイルスの感染者が出たことである。七月の名古屋場所では白鵬は全勝優勝を果たして横綱の面目を保った。同じ場所で照ノ富士もよく健闘して14勝1敗、今場所は堂々の新横綱として土俵入りをするのであるが、東の横綱が不在となるので、ちょっと精彩を欠く感じがある。それにしても、コロナはいつになったら収束するのだろう。去年の今頃は、1年後には状況は良くなるだろうと思ってゐたが、それどころではなくなってしまった。ワクチンでは集団免疫は困難であるといふ朝日新聞のニュースも見た。パスポートさへ見せれば自由に外国と行き来できる日はいつ来るのだろう。9月に入ってから少し感染者数が落ち着きかけたかなと思ってゐたが、大相撲にもその影響が出てしまったのは残念である。

f:id:sveski:20210908221206j:plain

わが町のメイン通り。こちら側からの車両侵入禁止。



アメリカのアフガニスタンからの撤退

2021-09-06 (月)(令和3年辛丑)<旧暦 7 月 30 日> (赤口 丁巳 一白水星) Lilian Lilly 第 36 週 第 26504 日

 

アメリカのバイデン大統領が8月にアフガニスタンからの米軍の撤退を決めて、これをきっかけにタリバンは勢力を盛り返して一気に首都カプールを陥落した。ガニ大統領は逃げるように国外脱出してアラブ首長国連邦に避難した。今年の大きなニュースだと思ふ。混乱は大きく、非難もあったが、総じてこれは良いニュースだと思ふ。そもそも2001年9月の同時多発テロ事件の後で、首謀者オサマ・ビンラディンの身柄引き渡しを要求してアメリカがアフガニスタンに軍事侵攻したことが間違ひであったと思ふ。悪かったのは時のブッシュ大統領だけでなく、多くのアメリカ国民がアフガニスタンへの軍事侵攻を支持したことも悪かったと思ふ。それから20年が経過するが、その作戦を始めて以来良かったことはひとつもない。相手をどんなに憎いと思っても暴力をもって暴力に報いてはいけないことを改めて思ふ。日本の聖徳太子の「和を以て貴しとなす」といふ言葉は1400年経っても実現されてない。聖書にも「汝の敵を愛せよ」といふ言葉もあるのだが。アフガニスタンの人たちのこれからの暮らしがどうなるかは分からないが、よその国の軍隊に来てもらって自分たちの暮らしを守ってもらふ形といふのはそもそもよくないと思ふ。タリバン政権がどこまで良い政治をするかは分からないが、アフガニスタンの人たちの人権を守るために周囲の国々が暴力的でない形で監視することは重要であると思ふ。

f:id:sveski:20210907044745j:plain

Stockholm のカモメ

 

東京パラリンピックの閉幕

2021-09-05 (日)(令和3年辛丑)<旧暦 7 月 29 日> (大安 丙辰 二黒土星) Adela Heidi 第 35 週 第 26503 日

 

東京パラリンピックも無事に閉幕した。大きなイベントが終はってホッとした感じがある。今回のオリンピック・パラリンピックは随分とお金がかかって、商業的には成功と言へない大会であったかもしれないが、世界の人々に大きな感動を与へたと思ふ。この間に菅総理大臣が降りられたことで、自民党総裁選がどうなるか注目される。スウェーデンでもStefan Löfven 首相は11月にお辞めになることが決まってゐる。その後には女性の首相が誕生するかもしれない。

f:id:sveski:20210906035344j:plain

Engelbrektskyrkan 今日も Stockholm へ行った