アメリカのアフガニスタンからの撤退

2021-09-06 (月)(令和3年辛丑)<旧暦 7 月 30 日> (赤口 丁巳 一白水星) Lilian Lilly 第 36 週 第 26504 日

 

アメリカのバイデン大統領が8月にアフガニスタンからの米軍の撤退を決めて、これをきっかけにタリバンは勢力を盛り返して一気に首都カプールを陥落した。ガニ大統領は逃げるように国外脱出してアラブ首長国連邦に避難した。今年の大きなニュースだと思ふ。混乱は大きく、非難もあったが、総じてこれは良いニュースだと思ふ。そもそも2001年9月の同時多発テロ事件の後で、首謀者オサマ・ビンラディンの身柄引き渡しを要求してアメリカがアフガニスタンに軍事侵攻したことが間違ひであったと思ふ。悪かったのは時のブッシュ大統領だけでなく、多くのアメリカ国民がアフガニスタンへの軍事侵攻を支持したことも悪かったと思ふ。それから20年が経過するが、その作戦を始めて以来良かったことはひとつもない。相手をどんなに憎いと思っても暴力をもって暴力に報いてはいけないことを改めて思ふ。日本の聖徳太子の「和を以て貴しとなす」といふ言葉は1400年経っても実現されてない。聖書にも「汝の敵を愛せよ」といふ言葉もあるのだが。アフガニスタンの人たちのこれからの暮らしがどうなるかは分からないが、よその国の軍隊に来てもらって自分たちの暮らしを守ってもらふ形といふのはそもそもよくないと思ふ。タリバン政権がどこまで良い政治をするかは分からないが、アフガニスタンの人たちの人権を守るために周囲の国々が暴力的でない形で監視することは重要であると思ふ。

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Stockholm のカモメ