実質的日米首脳会談

金 旧暦 10月19日 仏滅 甲辰 二黒土星 Lillemor Moa V46 24743 日目

安倍首相がトランプ次期大統領に面会に行った。行動は素早かったと思ふ。同じ会ひに行くのでも、そのタイミングによって相手の印象はガラリと変はるものだ。その意味ではベスト・タイミングで行って好判断であったと思ふ。また、相手はまだ大統領に就任してないので、正式な二国間会談ではないのだが、実質的には誰の目にも日米首脳会談と映り、それを私的な立場でできる機会は今しかなかったのだろう。僕が心配なのは日本の防衛問題だ。トランプ氏は選挙期間中、アメリカの軍備によって日本が守られてゐることをあげて、応分の軍事費を日本に負担する様に求めると言って来た。お金の問題で済まないかもしれない。先の大戦が済んでからの過去70年の間に、朝鮮で、ベトナムで、アフガニスタンで、イラクで、どれだけたくさんのアメリカの兵隊さんが命を落としたことだろう。それに引き換へ、同じ期間に日本では兵隊さんが戦場で死ぬことはほとんどなかったと思ふ。アメリカは日本にお金だけでなしにもっと兵隊さんを出せと言って来ると思ふ。折からに日本では、「駆け付け警護」などといふ耳慣れない言葉がニュースに良く出て来る。僕らは知らないうちに空気の様に流されて行くが、落ち着いて考へれば、理由は何であれ「鉄砲を担いで海を渡る」といふことが、未来の歴史家たちから見れば、侵略だとか侵入だとかの言ひ争ひの種になるものだ。日本は既にイラク戦争で間違へたと思ふが、このままズルズルと海外派兵に向かふのではなくて、立ち止まって欲しい。安倍首相は日米同盟の重要性を訴へる。日本がかつての敵国と同盟を結んだのは、彼の国が民主主義の国で、日本は見習はなければならない点があったからだ。今はどうかわからない。これからの日本はこれまでの間違ったアメリカのやり方に追随するのではなくて、もっと自立すべきではないかと思ふ。