2024-01-06 (土)（令和6年甲辰）<旧暦 11 月 25 日>（大安 己巳 六白金星）小寒 Trettondedag jul Kasper Melker Baltsar 第 1 週 第 27360 日
小学校時代には冬休みがあって、1月6日頃まで学校が休みであった。６日には消防の出初式があって、これを見物するのが楽しみのひとつであった。ハシゴ乗りの様な芸当は披露されず、消防車が何台か集まってただ空に向けて放水するだけであったと記憶するが、それでも当時の小学生には普段と違ふ大きな行事に思はれた。たまに町に火事があると野次馬で見に行くこともあったが、そんな時はひどく怯えた。当時はまだテレビもなかったし、毎日が実に退屈であった。精神的にもまだまだ子供であったから、本を読む楽しみも知らなかった。もったいないといへばもったいない、だが、贅沢といへば贅沢な時間の過ごし方であった。あの退屈感こそ、現代の僕たちが失ったものではないかと思ふ。情報化社会といふのは人の心を疲れさせるだけではないのかな。今の僕はもう家に隠居してゐるだけだが、それでもなんだかんだとやることが多い。たまにはおこたにあたってみかんを食べながら落語でも聞いてみたいものだ。だが、現実には、常にコンピューターの前に座って時を過ごしてゐる。でなければ寝てゐる。欲望を少しづつ取り除くことが大事かなと思ふ。
