新幹線と万博

2023-12-07 (木)(令和5年癸卯)<旧暦 10 月 25 日>(仏滅 己亥 七赤金星)大雪 Angela Angelika    第 49 週 第 27330 日

 

東海道新幹線が開通したのは、東京オリンピックの年、1964年10月1日であった。当時のNHK鈴木健二アナが試乗した時の中継放送をテレビで見た記憶がある。いつ動き出したのかわからないほどの静かな出発など、ワクワクして見たものだった。また、大阪・千里で開かれた万博は1970年3月15日から半年間ほどの開催であった。僕は21歳になってゐたが、それほど興味もなかったので見物にも行かなかった。お金もなかったし、誘はれることもなかったのだ。だから個人的体験としては万博には何の記憶もない。けれども、高度経済成長時代のことで、行事を歓迎する人々の熱気だけは、太陽の塔のニュース映像と共に記憶に残った。ところで、現在計画されてゐる新しい大阪万博は開催まであと500日とか聞くが、建設が遅れてゐるらしい。あまり熱気も感じられない。高度経済成長の再現を夢見てシンボリックなものを計画されたのかもしれないが、その企画は多分時宜を得てゐないと思ふ。また、新幹線の方も、リニア新幹線が計画されてから久しいが、まだ実現してゐない。開通したとしても、少子高齢化の時代に向けて、多くの乗客が見込めるのかも気になるところである。むしろそこにかけた開発費用は全国のローカル赤字路線が存続できるように使ふべきではなかったかと思ったりする。東日本大震災をはじめとして、過去30年の間に日本は様々な災害を体験した。災害はこれからも日本列島に襲ひかかると思ふ。その防災や減災のためにこそ公共費用は使はれるべきで、万博もリニア新幹線も今の時代にはそぐはない気がする。

暦の上で今日は大雪。