パレスチナが心配な夜

2023-10-14 (土)(令和5年癸卯)<旧暦 8 月 30 日>(先勝 乙巳 七赤金星) Stellan    第 41 週 第 27276 日

 

ガザ地区イスラム組織ハマスイスラエルに攻撃を仕掛けて1週間が過ぎた。今回先に攻撃したのはハマスだ。イスラエルも反撃してこれまでの死者は双方で3000人に達した。昨日イスラエルはガザ北部のパレスチナ人が24時間以内に南部に退避する様に通知した。百万人を越える人がそんなに急に退避せよと言はれても、行くあてがあるわけでもなく、無理な通告であると思ふ。その24時間はもう過ぎたので、やがてイスラエル軍による激しい攻撃が始まるおそれがある。恐ろしい。ユダヤ人たちは20世紀の前半まで世界のあちこちでホロコーストなどの迫害を受けたので、1948年にイスラエルといふ国が建国された時には世界の人々の多くは「良かったね」と思ったかしれない。それは長年の「シオニズム運動」の到達点であった。しかもその場所は「乳と蜜の流れる地」であり、「約束の地」である。だが首都となったエルサレムユダヤ教キリスト教イスラム教に共通の聖地であるので、状況は複雑であった。それまでその地に住んでゐたパレスチナ人たちとの間で激しい戦ひが繰り返された。アメリカはずっとイスラエルを支持してきたし、今回も支持する。2018年にはトランプ大統領がそれまでテルアビブにあったアメリカ大使館をエルサレムに移したので、この時もアラブは反発した。世界はエルサレムに味方するかハマスに味方するかで勢力が分かれようとしてゐる。もっと冷静になれないものかと思ふ。緊張が世界に広まらうとしてゐる。過去の歴史の物語ではなく、現在進行形の恐ろしい状況にどんな風に向き合ったら良いのだらう。

憂鬱な一日で寝て過ごした。