平家物語 巻第五 「都遷 4」

2023-08-17 (木)(令和5年癸卯)<旧暦 7 月 2 日>(友引 丁未 二黒土星) Verner Valter    第 33 週 第 27218 日

 

第十三代成務天皇系図で見ると日本武尊の弟君といふことになる)は治世の元年に近江国に移り、志賀の郡に都を置かれた。

十四代仲哀天皇日本武尊の皇子)は治世の二年に長門国に移り、豊浦の郡に都を置かれた。熊襲の反乱を鎮めるために長門から筑紫に移動されたが、遠征中に亡くなられた。お后の神功皇后は政治を受け継ぎ、女帝として、新羅を攻略し、鬼界・高麗・契丹まで軍を派遣された。異国のいくさをお鎮めになってから、筑前国三笠郡で皇子をお産みになった。そのお誕生の地は宇美宮と名づけられた(今も福岡糟屋宇美町といふ地名がある)。かけまくもかたじけなく八幡の御事はこれである。この皇子が後の第十五代応神天皇となられた。神功皇后はその後大和国に移って磐余稚櫻の宮(桜井市池ノ内)にお住まひになった。また、応神天皇大和国の軽嶋明の宮(橿原市大軽町付近境丘宮)にお住まひになった。

第十六代仁徳天皇は治世の元年に津国難波に移って高津宮を皇居とされた。

第十七代履中天皇は治世の二年に大和国に移って、十市の郡に都を営まれた。

第十八代反正天皇は治世の元年に河内国に移って、柴垣の宮に都を構へられた。

第十九代允恭天皇は治世の四十二年にまた大和国に移って、飛鳥のあすかの宮に都を置かれた。

第二十一代雄略天皇は治世の二十一年に大和国泊瀬朝倉(櫻井市)に都を置かれた。

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