スウェーデンは NATO に加盟しない

2022-03-10 (木)(令和4年壬寅)<旧暦 2 月 8 日>(先負 壬戌 五黄土星)上弦 Edla Ada 第 10 週 第 26699 日

 

昨日のニュースで、スウェーデンの Magdalena Andersson 首相は NATO に加盟しない方針を明らかにした。良い判断であると思ふ。ロシアのウクライナ侵攻があってから、スウェーデン国内には NATO に加盟すべきではないかとの意見が増えたように見受けられたが、そのことについてはこれ以上議論しない方針であるようである。実際的なところでは、これまでもスウェーデンNATO と合同で軍事演習をしたりしたこともあった。限りなく NATO に近い印象がある。だが、いまの時点で NATO に加盟するのはいたずらにロシアを刺激するだけだと思ふ。どちらが敵だとか味方だとか、今ならどちらについた方が有利かとかの力学を考へるのではなくて、全体の平和のためをまづ考へるべきだと思ふ。その意味では、軽々しく NATO に参加しないといふ意思表明は賢明だと思ふ。日本の場合も欧米諸国に対し、あなたたちの味方になりますよと言って近づくのではなく、日本は武力行使のない世界を目指しますといふ、一線を画した明快な宣言が必要なのだと思ふ。

スウェーデンバルト海を挟んで、対岸にフィンランドバルト三国と対峙してゐるが、ロシアも隣国である。バルト海の沖合にロシアの潜水艦が出没しても不思議はない雰囲気がある。古い話だが、日露戦争ではこの海域のバルチック艦隊が、アフリカの喜望峰を超えて、はるばると日本海対馬沖まで遠征したといふ。バルト海に浮かぶゴットランド島は、何年も昔の夏休みに行ったことがあるが、軍の施設があって、近づいてはいけない場所があったことを覚えてゐる。

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晴れた夕方には夕焼けを賛美することも大事な日課である