トイレはどこだ

2021-05-27 (木)(令和3年辛丑)<旧暦 4 月 16 日> (先勝 乙亥 六白金星)  Beda Blenda    第 21 週 第 26402 日

 

同居人はこの頃メガネがあってないと云ふ。以前には 80 km ほど離れた Eskilstuna といふ町で、2度ばかり目の検査を受けたことがあった。そこは白内障などの手術もやるらしい。昨年はコロナのために検査を受けなかった。けれども今年はワクチン接種を受けたこともあり、改めて検査を受けてはどうかと云ふことになって、丁度今日の予約が取れたので、その町までドライブして来た。ひとつ困ったのはトイレであった。コロナの期間中といふか、この1年以上、感染を恐れて、僕は公衆トイレを使ったことがない。目の検査を受ける診療所のドアには「感染防止のために本人以外の入室を固く禁じます」と貼られてあったので、トイレを借りるのがはばかられた。喫茶店にでも入ればトイレを借りられるが、何かを飲めばまた行きたくなってしまふ。図書館は開いてはゐたが、あれこれと「べからず」が列記されてあってここも敷居が高かった。結局さらに歩いてショッピングモールのトイレを借りることになった。むろん有料である。昔は小銭を持ってゐなければトイレに入ることができなかったのだが、今はスマホを取り出して「ここのトイレを使ひたい」とSMSを打つとすぐに返事が来て、君のコード番号はこれこれですと言ってくる。ドアにあるテンキーをその通りに押すとドアが解錠されて 5 クローネが引き落とされるようになってゐた。有料トイレなのでどんなに綺麗なトイレかと思ひきや、日本の駅のトイレと変はらない程度である。それに1室しかない。日本といふ国はどこにでも綺麗な無料トイレがあって安心できるが、スウェーデンはさうではない。外でトイレに行く場合は、借りられる場所のマップをあらかじめ頭に入れておかなければならない。利用可能時間帯が限られることもある。流石に空港には無料のトイレがあるが、多くの鉄道の駅では、あったとしても有料で、数も少ない。こんなに多くの人たちが集まる町にこんなに少ない公衆トイレでどうして間に合ってるんだろうと僕は今でも不思議に思ふ。ところで、同居人の目の検査は2年前とあまり変はらずメガネを作り直す必要もないといふことであった。

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Eskilstuna の図書館の前で