吉川英治の「新・平家物語」

2021-04-12 (月)(令和3年辛丑)<旧暦 3 月 1 日> (先負 庚寅 六白金星)新月 Liv   第 15 週 第 26357 日

 

平家物語を紙に鉛筆で写し取る作業はなかなか進まないが、いつまでに完成させるといふ目標もないので、時間のある時に少しづつやる様にしてゐる。そして適当な段落まで済むと、自分なりに読解したことを自分の言葉でブログに書いてみる。これは高校の古文の勉強の続きのつもりでやってゐる。この様なことをするなら、吉川英治の「新・平家物語」は読んでないといけないのではないかと思って読み始めた。長いのでなかなか読めず、今、3分の1くらいまで読んだ。古典の平家物語では清盛は奢れる平家の頭領として、その悪が強調され、それに対して長男の重盛は立派な人間として描かれてゐる。吉川英治は「新・平家物語」の中で清盛を、悪人といふよりはもっと大人物として、評価してゐる。福原に外国船が入ることのできる港を建設する計画などは、大きなビジョンを持ったビジネスマンとして描かれてある。また重盛の方は、それほどまでに立派であったかどうか、といふ視点で書かれてある。平家物語は歴史物語には違ひないが、教訓的効果をあげるために書かれた部分もあって、人の性格や挙動の記述などはそのままには信じられないことが書いてあった。なるほどと思った。「新・平家物語」はいつまでも日本人に読み継がれると思ふ。いつかそれも古典になるかもしれない。

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夕方になって晴れた