京都 - 六道珍皇寺

2019-04-08 (月)(平成31 年己亥)<旧暦 3 月 4 日>(赤口 乙亥 六白金星) Nadja Tanja 第 15週 第 25625 日

 

3月26日の京都での散策は、その後、六道珍皇寺を訪ねた。六道とは仏教の教義でいふ地獄道・餓鬼道・畜生道修羅道・人道・天道の六種の冥界を言ひ、人は因果応報により、死後はこの六道を輪廻転生すると言はれる。この六道の分岐点、この世とあの世の境の辻がこのお寺の境内にあるとされてゐる。小野篁が夜毎冥府通ひのため裏庭の井戸をその入口に使ったと言ふ伝説もある。その井戸は垣根越しに見ることができる様になってゐた。小野篁小野妹子の末裔で、書家の道風は篁の甥であるとか。異母妹に恋をして死に別れ、死んだ妹は幽霊になって篁のもとに現れた。篁は泣いた。泣いた涙を硯の水にして法華経を書き、供養をしたといふ(「田辺聖子小倉百人一首」より)。このお寺の境内には「日新電機創業の地」といふ石碑もあった。昔、日本で仕事をしてゐた頃に、ある仕事で、ほんの短期間お世話になったことがあるので目に止まった。小野篁百人一首のうたは第十一番で、以下の通り。

わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと 人には告げよ 海人のつり舟

 

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六道珍皇寺