ストックホルムの一日

木 旧暦 12 月 9 日 友引 丁巳 九紫火星 上弦 Paul Pål V04 25188 日目

今日はまた孫に会ひにストックホルムへ行った。もちろん同居人と一緒にである。朝、部屋に入ると、孫は幾分かの警戒感を示した。「このジジババが来たといふことは、もうすぐママが居なくなるのではないかしら」と早くも気づいた様で、少しでもママが向かうに行くとすぐに泣く。それでも、朝の起床が早かったせいか、そのうちに寝てくれて、娘はその間に学校へ行った。やがて、目がさめた時に、やはりママが居ないのでグズった。風が少しあったが、気温も5度ほどあったので、外に出て乳母車で散歩した。初めのうちは見るものも面白くておとなしかったが、そのうちに、「うん」、「うん」とつぶやく様になった。そのつぶやきはママが居ないことへの不安から来るものであることが僕にもよく分かった。それで部屋に戻ったが、お歌をかけてやったりすると、結構機嫌が良くなった。僕も抱っこしてやったが、それほど嫌はれてもない感じがした。お歌は大好きである。娘のアパートにはテレビがあるが、テレビがついてゐるところを見たことがない。安易に iPhone のユーチューブを見せたりすると、この家の方針に背くことはないかなとちょっと心配であったが、孫は音の出る機械が気になって仕方がない。前回の訪問に比べれば随分僕たちに慣れた。お父様がいつもより早く、1450 頃に帰ってこられた。カチッといふ小さなドアの音に孫は素早く反応した。それからといふものは、本当に安心した様な会心の笑顔をふりまく様になった。それで同居人と僕とは、まだ日の残る時間に、娘の帰宅を待たずに退出した。