もみわかめ

日 旧暦 10 月 9 日 赤口 丁巳 七赤金星 Linus V47 25128 日目

ふりかけが嫌ひではないのだが、白いごはんに色がついてしまふことに、かすかな抵抗がある。その抵抗を振り切って、この頃の夕食にはもみわかめをかけて食べる。もみわかめは全国的にあるのかどうか知らないが、僕の郷里ではよく見かけるちょっと懐かしい食品である。「ふえるわかめ」などの乾燥わかめとは一味違った味はいがある。小さかった頃は、パリパリの大きなわかめを手で揉んでごはんにふりかけた記憶がある。この頃は既に揉まれたものが瓶詰めなどにして売られてゐる。このもみわかめを、最近僕は毎日の様に味はいながらいただいてゐる。前回日本に行った時に親戚から「持っていかないかね」と言はれていただいて来たものだ。その時、即座に「荷物になるからいただくべきかどうしようかな」と言ふ逡巡が顔に出てしまった。かうして毎日美味しくいただくのだから、あの時もっと素直に喜んでいただくべきであったと、軽く後悔してゐる。もみわかめは普通のふりかけよりも素材がそのままである。シンプルな食事は楽しい。