ジャーナリストの難

日 旧暦 12月13日 赤口 戊申 九紫火星 Max Maximilian Septuagesima V5 24099日目

イスラム国による日本人人質事件は最悪のシナリオが現実になってしまった。残酷極まりないやり方で一方的にやられて、何とも言葉が無い。ジャーナリストとは今や危険な職業となった。山本美香さんがシリアで銃弾に倒れたのは2012年8月であった。スウェーデンのジャーナリスト Nils Horner は昨年3月アフガニスタンで選挙の取材中に銃で撃たれて死亡した。ジャーナリストの現場での取材はもともと命がけであるのかもしれないが、今回の事件はテロリストの集団がはっきりと日本を標的とすることを声明した点でこれまでとは違った様相を呈してゐる。イスラム国に同調するテロリストの集団は世界のあちこちに存在する。日本人としてはこれから油断がならない時代を迎へるかもしれない。だが、暴力に屈してはいけない。フツフツと怒りがこみ上げるけれども、暴力をもって暴力に応じてはいけないとも思ふ。僕らが手本とすべきは「非暴力・非服従」を掲げたガンジーのやり方である。ガンジーは言ふ、「歴史を見れば、真実と愛は常に勝利を収めてきた」。この世の中に起きるどんなできごとも一見偶然に見えて、実は目には見えない原因と結果との絡み合ひで成り立ってゐる。テロリストたちに待ってゐる運命は、冷徹なまでに正確に巡る因果律によって裁かれる必然だけである。僕はそれを信じてゐる。