駅の窓口

金 旧暦 12月24日 大安 乙未 五黄土星 下弦 Erika V4 23725日目

しっかりした計画を立てないで、足の向くまま、気の向くままに、その日、その時の状況で旅をしてみたい、そんな風に思ふ人は今も居るだらうし、本来、旅の醍醐味とはその様なスタイルの中にあったのではないかと思ふ。JRの広告のコピー「さうだ、○○行かう」とあるのも、その様な願望と根底で相通ずるものがあると思ふ。だが、実際に旅行しようとすると、スマホ等で電車や宿の予約をしておかねばむつかしい時代になった。古い映画に出て来る様に、旅館の玄関のガラス戸を開けて、「今日、部屋あいてますか。」と尋ねる風景は過去のものとなった。しかも、早割とか言って、随分早くから予約すれば料金が安いこともある。すべて予定通りに動くことを強いられた範囲でしか旅行できない時代になった。状況はスウェーデンでも同じで、例へば隣町へ行くにも、バスの切符をネットで買っておかねば乗ることが出来ない。それどころか、わが町では、鉄道の駅も窓口が今度閉鎖されることになった。切符はあらかじめネットで買って下さい、といふことである。これに伴い、駅の従業員も多数整理されると新聞に出てゐた。ちなみにスウェーデンでは切符を持たずに電車に乗って電車の中で切符を買ったり行先変更すると、ものすごく高い料金を取られる。同じ区間の運賃が曜日や時刻によっても細かく違ふ。何か困って相談したい時に駅の窓口へ行っても誰も居ないのは、消費者としては、特に外国から来た旅行者などは、多分、困るだらうと思ふ。