猪瀬知事の弁明

火 旧暦 11月15日 先勝 丁巳 七赤金星 満月 Stig V51 23688日目

猪瀬都知事徳洲会グループからの資金提供問題で、このところその弁明に苦しさうである。政治家が世の中のために本当の政治を進めてくれるのであれば、仮に資金繰りに関してスキャンダルがあったとしても、それほど激しく追求しなくても良いのではないかと、僕は内心で思ってゐる。さうは思ふのだが、猪瀬都知事の場合は、かつて作家として活動した人であり、金銭に関するスキャンダルを起こす人物とは正反対であるやうな印象を持ってゐた。そんな人なのに、いざ権力の座につくと、かつて批判してゐた人々と同じことをするものだから、意外感があった。立場が変はれば人は考へ方が変はるもの、といふことを身を以て示したのであらうか。それが真理であれば、今、猪瀬都知事をさんざん批判してゐる正義の味方の人たちも、立場を変へてやれば別のことを言ふことも十分ありうるわけである。僕はこの事件では正義の名分に同意するよりも、人間の弱さが何だか憐れに感じられた。