卒業式

金 旧暦 5月6日 仏滅 辛亥 六白金星 Håkan Hakon V24 23502日目

マデレーネ王女が先日ご結婚なさって大きな記事が新聞をにぎわせていたが、スウェーデンの6月といえば一般に結婚にふさわしいとされている時期で、この良い気候の中に暮らしてみると June Bride ということばもうなずける。だが、日本ではこの季節は蒸し暑かったり、梅雨であったりするから、この時期が日本でも本当に結婚にふさわしいかどうか僕にはよく分からない。この季節はまた卒業式のシーズンでもあり、僕らの町でも今日その行事があった。朝少し遅れて家を出たら、バスがお城のそばを通りかかった時、もう、小学生たちがたくさん集まっていた。バスの窓からちらっと見ただけであるが、子供たちはあちこちでおしゃべりしたり、みな、いきいきとしていた。明日から長い夏休みが始まるから、うれしくて仕方がないのだろう。この町に25年も住んでいると、こちらに来てから生まれた子が次々と大人になっていて、もはや僕らから見ると全く新しい世代の子供たちがお城の広い芝生の上に集まろうとしていた。毎年、この日は雨が降らないことになっているのであるが、ここ数日、日本の梅雨のような天気が続いて、今日の午後には、あたりが暗くなるほどになったかと思うとやがて強い雨が降った。しかし、その後はまた初夏の明るい光が戻って、ゆれる白樺の若葉の先から水滴が落ちていた。そしていつまでも暮れることのない街路にパレードの音楽が絶えなかった。娘がまだ小さかった頃を思い出す。来週の週末はもう夏至祭である。お城のほとりに行く川の流れを眺めるにつけても、ついそこに歳月の流れを重ねてしまう。