ある同窓生の思い出

木 旧暦 1月26日 友引 壬申 六白金星 Camilla V10 23403日目

高校時代の同級生とは今も時々会うことがある。中には僕がブログを書くことを知って読んでくれる人もいる。高校を卒業して以来、全然会ったことのない人もたくさんいる。高校時代には殆ど話したことも無かったのに、同窓会で会ってから近くなった人もいる。僕ぐらいの年齢になるともう鬼籍に入った人もある。高校1年の時に同級生であったけれども、2年生になって別のクラスになってからは一度も話したことのない女生徒がいた。大人びていて、文学的な香り高い雰囲気を漂わせている人であった。仮に近づくことができたとしても僕の会話の力では何も話せないだろうという気がして、いつも遠い存在であった。高校を卒業して何年かして、風の便りに彼女が自ら死を選んだことを知った時、驚いたけれども、彼女ならそうするかもしれないような気も一方でした。動機が何であったかの詮索は僕には全く無意味なことであった。もしもその時彼女の近くにいたとしても、その決意をおしとどめる力が僕に無いことは分かっていたので、ひとり言いようの無い虚脱感を感じた。遠い人であったけれども時々自分の近くにいてくれるように感じることもある。それでいて考え方はいつもすれ違っている。僕が間違っていることを教えてくれるのは彼女のような人だと思う。