これからの日本

木 旧暦 10月16日 先勝 甲午 三碧木星 Sune V48 23305日目

世の中はこれからどんな風に動いていくだろうか。12月の選挙の結果によってもそれは変わるかもしれない。確かなことは誰にも分からないが、誰が指導者になろうとひとつだけ確かに思われることは、中長期的に見ると日本はこれからお金持ちの国ではなくなっていくであろうということだ。普通の平均的日本人は今の自分がお金持ちであるとは思っていないかもしれない。でも外国から見るとやっぱりお金持ちだと思う。あんなにテレビなどでしつこく注意を呼びかけられているにもかかわらず、振り込め詐欺の被害が後を絶たない。僕には不思議でしようがないが、そもそも振り込め詐欺という現象はお金持ちの国でなければ起こらないことだ。誰も貧乏になりたいとは思わないだろうが、例えば、卒原発という提案は、すすんで貧乏になりましょう、という提案と同根であるように僕には感じられる。世の中にはどんな貧乏をしても節操を強く守って生きる人がいる。そういう人たちが自らの理念の実現のために原発のない社会を目指そうというのならそれはそれで崇高な選択ではあると思う。ところが、現実にほとんどの人は、そんな貧乏はごめんだよと考えているのだ。食べるものがなくなって餓死するかもしれないような暮らしなど、思いもよらないのだ。豊かな社会を夢見ながら原発から撤退しようという考えは絵に描いた餅でしかない。豊かさに慣れた人たちはその恩恵のありがたさになかなか気がつかない。この国で節度ある産業が継続できなければ、失業者が増え、犯罪が増え、人の心はすさび、ますます社会は悪くなっていく。原発をやめて困るのはその産業に関わっている一部の人たちだけで、俺たちには関係ないさと思ったら大間違いで、これは社会全体の貧困を誘発する問題であると思う。慢性的に円高が続いているが、そのうちに日本の優良企業群がもはや再起不能状況にまで叩きのめされた末に円安に移っていくことは十分ありうる。高く設定する理由が消失するからだ。それから、さあ、円が安くなったから、これから国内で産業を興しましょうと言っても、もはや基盤のないところで一から始めなければならないような状況になるかもしれない。そういう状況になれば産業も少なくなって電力需要が減り、確かに原発は不要になるかもしれない。しかし同時に日本は、産業の無い国、生産の無い国、失業者の国、犯罪の多い国、文化を維持できない国に零落していくのだ。何とか誰かくい止めて欲しい。