府知事の涙

日 旧暦3月15日 大安 庚寅 三碧木星 穀雨 満月19:26 Amalia, Amelie 5 i påsktiden V16 21619日目

大阪府橋下徹知事は38歳くらいの知事である。財政再建のために、府内の市町村支援金をなくそうという提案をした。それに対して、各市町村長は猛反発した。その様子がテレビに映ったので見ていると、思わず知事の目に涙がにじんだ。今年度の予算は既に決まっているであろうから、そういう時期に支援金をなくすと言い出すことは、各市町村にとって困るであろう事は分かる。けれども、長老の市町村長たちがこの若い知事を見るときの様子が何ともたしなめるようでよくない。予算を削減することで弱いものにしわ寄せが行くようでは良くないが、財政再建もまた逃げ道の無い大きな課題である。人は悲しくなくても感情移入をすることで涙を流すことは出来る。例えば美空ひばりなど「悲しい酒」を歌うとき、ある歌詞のところまで来ると、必ずひとすじの涙を流した。それも芸の内である。けれども、人は、本当に泣ける時にこれをこらえることは出来ないので無いかと思う。府知事の涙は後者のものではないだろうかと僕には思われた。この知事に求められるものは、おそらく、一切の私心を捨てて改革にあたることであろう。後生畏るべし。僕はこの若い知事の可能性を支援したいと思った。