東京に降る雪

水 旧暦12月16日 先負 壬戌 五黄土星 Frej, Freja V04 21533日目

東京の町に雪が降った。積もりはしなかった。雪が降っても人々はさも忙しそうに町を歩いている。その様子を見ていると、人の心のありようが「雪の降る町を」という詩情からは程遠い気がする。せっかくの雪なのになんてことであろう。「雪の降る町を」は中田喜直作曲の名曲である。僕の生れた年に、NHKラジオで「えり子と共に」という番組があって、その挿入歌として作られた歌であるそうだ。作詞は内田直也。「足音だけが追いかけてゆく」。なんてすてきなんだろう。けれども現実は、僕を追いかけ追い越していったのは、カバンを抱えた急ぎ足のおっさんたちであった。