男系男子

2024-05-21 (火)(令和6年甲辰)<旧暦 4 月 14 日>(大安 乙酉 七赤金星) Konstantin Conny    第 21 週 第 27492 日

 

人には父があり母がある。その父と母のそれぞれにも父があり母がある。それで、その先祖を尋ねれば数代さかのぼるだけで複雑になる。家系を見る時に、男子の方のみを通して見れば遠い先祖に向かって一筋の線が現れる。流れを俯瞰するにはある意味で便利である。日本ではその見方が強い。ヒトの性染色体は女性がXX、男性がXYを持つと言はれる。男子が生まれればその子の持つ染色体Yは父から受け継ぐが、男子が生まれなければ父の染色体Yはそこで途切れる。娘が他の誰かと結婚して男子が生まれたとしてもその子の持つ染色体Yは配偶者のYに由来する。よそから来たYとなる。今では「家」といふ制度への意識が希薄になったので、一般の人はこんなことあまり意識しないと思ふが、高貴な血筋では問題になる。でも、子は親の性染色体だけを引き継ぐわけではないし、両親のそれぞれから遺伝子を受け継ぐのであるから、何も性染色体Yにこだはることもないのではないかと思ふ。むしろグチャグチャに交錯するネットワークこそ本当の姿を伝へるのではあるまいか。高貴な血筋の人には受け容れられない見方かもしれないが。

今日も天気が良かった