ヘチマ忌

2023-09-19 (火)(令和5年癸卯)<旧暦 8 月 5 日>(赤口 庚辰 五黄土星) Fredrika    第 38 週 第 27251 日

 

二日前は若山牧水の命日であったが、今日は正岡子規の命日である。子規忌、ヘチマ忌、獺祭忌などと呼ばれる。正岡子規は1867年(戊辰戦争の前年)生まれである。没年は1902年であった。日清戦争の時に近衛師団について従軍記者として遼東半島に渡ったが、無理がたたって病状が悪化し、急いで帰国してからは療養生活になった。晩年は松山で過ごした。僕は2007年1月22日に松山を訪れた。ブログを始めたのは2007年7月であったから、当時のことがブログにないのは残念。子規が使ってゐたといふ小さな机がぼんやりと思ひ出される。案内のおばさんが、「NHKテレビで「坂の上の雲」をやることが決まったのよ」と言って興奮してゐたのを覚えてゐる。あの小説には月明かりの夜、正岡子規の魂が大空に駆け上っていく様子が美しく描かれてあった。正岡子規は俳句を中心に日本の文学を革新したことで有名だが、短歌もたくさん作ってゐる。その中から僕の好きな歌を一首。

 

真砂なす数なき星の其の中に吾に向ひて光る星あり (子規)

風強し 雲の流れも速かった