因果応報

2023-07-14 (金)(令和5年癸卯)<旧暦 5 月 27 日>(先勝 癸酉 九紫火星) Kronprinsessans födelsedag Folke   第 28 週 第 27184 日

 

「因果応報は真理である」と僕は内心で思ってゐる。でも、それがどこまでも真理であるかどうか、疑ふ気持ちも少しある。そこに疑ひを挟んだら信仰が崩れてしまふ。信仰が崩れない様にするために、ともかくも教へを信ずる態度はある意味では立派だが、そんな盲目的服従からはコペルニクス的な発想は出てこない。道元禅師の修証義には、因果応報のことはりは「毫釐もたがはざるなり」と書いてある。「もし因果亡じて虚しからんがごときは、諸仏の出世あるべからず、祖師の西来あるべからず」と書いてある。この様な仮定法の文面がお経にあるといふことは、もしかして道元禅師にも疑ってみるお気持ちが幾分おありだったのかしらといふ気もしないではない。もし因果応報が宇宙全体に通じる法則であるなら、6600万年前の地球を襲った大異変で地上の生物の大多数が死滅したといふことの意味は何だらう。人類はもっとずっと後になって登場する。6600万年前の大量の生物死がなければ人類は生まれなかったのかもしれず、その様な犠牲の上に人類の誕生があるといへるのかもしれない。ただ、人類の誕生に特別の価値はないのかも。「十方法界の土地草木牆壁瓦礫皆仏事をなす」とも書いてある。Sustainable Development はあまり人間中心に考へてはいけないのだと思ふ。

昨日 Norrköping