新居のお浄め式

日 旧暦 閏5月23日 先負 甲辰 五黄土星 Reinhold Reine V28 24995 日目

しばらく日本へ行ってゐたので、孫の顔を見るのは久しぶりになった。孫の方で祖父母の顔を覚えてゐるのかどうかはよく分からないが、離乳食も進んで、バナナなども少しづつ食べられる様になったらしい。でも、けふは家に大勢の人が集まったので、いつもとはちょっと違ふ様子であった。といふのも、娘は仏教を心の拠り所としてゐるのだが、その宗派の行事のひとつとして、お坊さまが家に来てお経をあげ、その新居を浄める儀式があったからだ。スウェーデンではちょっと見かけない風景であったかと思ふ。その関連のお友達も見えて儀式の後は、みんなで、同居人がこしらへて持って行ったカレーライスで昼食となった。儀式のためには小さな机を祭壇にして、海の幸、山の幸、お酒、塩やごまなどを供へて祈祷が行はれた。経文は般若心経などは日本語だが、仏法僧などは元の言葉に近い言ひ方でされてゐる様であった。僕の小さい頃には日本では家にお坊さんが来て、先祖の供養のためにお経をあげてもらふことはよくあったが、家を祓ひ浄めるのは、大晦日などに、むしろ神道によってゐた記憶がある。日本の家には、神棚と仏壇と両方あり、神式と仏式と共存する場合が多い。ご先祖を祀るのは仏式で、自然の恵みに感謝するのは神式でとすみ分けがあった様な気がする。もっとも、最近の都会の住宅には神棚も仏壇も無いのが一般かもしれない。