東日本大震災6年

土 旧暦 2月14日 先負 丁酉 四緑木星 Edvin Egon V10 24868 日目

あれから6年が過ぎた。関東大震災阪神大震災も大災害であったが、次第に過去のものとして人々の記憶から薄らいで行く。9月1日は関東大震災を忘れないための防災の日であるが、1月17日、3月11日も現代の僕たちには新たな防災の日となった。昨年4月14日は熊本でも大地震があった。嫌な予想だが、この先もっと新しい防災の日が増えるかもしれない。防災マップを作るなどの対策はそれなりに有効とは思ふが、一般の人々は大都市の災害に対する弱さをもっと深く具体的に自覚すべきではないかと思ふ。東京といふ町は今、大いなる変貌を遂げてゐる。虎ノ門で、田町で、目黒で、銀座で、京橋で、大手町で、新宿で、渋谷で、豊洲で、なんだか東京中が至る所、大改造の感じがある。ニョキニョキと空に伸びる超高層ビルが次々に立ち並ぶのを見ると、僕は心配になる。それぞれの耐震構造はしっかりしてるのだらうが、それでも僕は心配だ。東日本大震災の再来があっても平気なのだらうか。人の心には「さうなったらまたその時さ」といふ変な楽観主義がある。だが、その楽観主義のせいで、あの福島の原発事故が悲惨なところまで行ったことを忘れてはいけない。東日本大震災を凌駕する様な大災害が起きるかもしれないと思ふより、「まさかは必ずやってくる」と知るべきだ。阪神では地震の怖さを知った。東日本では地震より津波が怖いことを知った。将来の災害では津波よりさらに火山が怖いと知らされるかもしれない。東京の一極集中を分散させるだけでも、総被害はかなり抑へられるのではないかと思ふ。しかし、かく言ふ僕も、その日その時、もしその場に居合はせたら、何もできないのだ。