大晦日

水 旧暦 11月10日 友引 丙子 四緑木星 Sylvester Nyårsafton V1 24067日目

子供の頃の大晦日は、家の掃除などの手伝ひをして過ごすものであった。子供心に正月を迎へる歓びと家の手伝ひの楽しさとがセットになってゐた。老境に入りつつあるこの頃の僕は、毎日の日課として掃除をする癖がついたものだから、大晦日だからと言って特に大掃除はしない。同居人は「毎日掃除をしてくれるだけで助かる」などと殊勝なことを言ふが、そんなつもりで掃除をしてゐるのでは毛頭ない。正月を迎へるのに大変なのは掃除よりもむしろ食べ物の方であるらしい。かうなると僕は何も手が出ない。同居人は今日は朝から一日中台所に立って、何やら、お正月のお料理を作った。夜には年越し蕎麦も食べることができた。1日かかったダシの味である。うまかった。かうして健康で新年を迎へられることは本当にありがたい。今年一年の間にも、色々な出来事があった。日本では災害も多かった。来年はどうなるだらうか。経済はどうか。消費増税は避けられない。痛みはあっても、もしそれによって日本国債の評価が大きく下がらずに済むのであればありがたい話だ。だが、現実はもっと厳しくなるのではないだらうか。僕は、日本はもうこれからは成長しなくても良いと思ってゐる。僕らの為すべきことは、政治家たちのやり方を批判することではなくて、自分たちの生きる価値観を自ら問ひ直すことだと思ふ。その様な自衛の策を講じる人達だけが、次の時代の困難を生き抜くことができるのでは無いだらうか。