一人の時間

木 旧暦 閏9月21日 大安 戊子 九紫火星 Kristian Krister V46 24019日目

同居人は朝早く家を出て行った。早番の日には、僕は同居人が出かけるまでベッドで寝てゐる。出かける前の忙しい時間帯は一人の方が能率が良いので、同じ時間に起きてウロウロすると邪魔になるだけである。下手な朝の挨拶より、ひとりにしてあげることが一番の朝の親切である。同居人が出かけると今度は僕の一人の時間が始まる。存分に一人の時間を満喫する。そして午後になって、そろそろ同居人が帰って来る時分にプールへ出かけることにしてゐる。するとその後は帰宅した同居人が一人の時間を満喫する番である。これが我が家の、一番平和な共同生活のあり方である。それで僕はなるべく同居人に早番の仕事をして欲しいのだが、本人は遅番の方が仕事がしやすいらしい。同居人が定年になったら、二人が家に居ることになる。すると平和の維持のためには、どちらかが朝早く起きてどこかへ出かけなければならない。男が外で働く時代には世の女たちは「亭主元気で留守が良い」と言った。女性が輝く時代には男は「母ちゃん元気で留守が良い」と言って良いんじゃないか。「人はひとりでは生きられない」その通りだ。「絆が大事」ごもっともです。でも、「一人の時間」は誰にとっても大事な時間だと思ふ。