光あるうちに

日 旧暦 9月26日 仏滅 癸亥 七赤金星 Tore Tor V42 23994日目

今日は我が人生の23994日目である。毎日1ずつ加算して数えてゐるのであるが、改めて日付の電卓で計算し直してみると、昨日までの数字はどこかで1日を足し忘れてゐたらしい。23993日目は僕にとっては意義のある日だ。それは父のこの世に生きた日数であるからだ。父が逝った時、僕はその年齢までは生きられないだらうと思った。人の目には見えない因果の法則があって、父は病死、母は事故死であったけれども、その表面的な死因とは別に、自分との関はりの中でその死を早めさせてしまふ原因があったのではないかと気がかりで、さう思ったのである。父も母も介護で周囲の手間を煩はせないうちに逝った。特に父は早く逝った。いざ自分がその年齢に達してみると、その早い死であったことが実感される。長い会社生活を終へて自由な暮らしになってみると、生活は以前とは違った意味で忙しく、また、そこに生き甲斐も感じるこの頃であるので、父に対して誠に申し訳ない気がする。世の高齢者の中には死への覚悟がとっくに出来てゐる人もあるらしいが、僕はなかなかその境地に達する事ができない。しかし高校の同窓会でも既に何人かは亡くなってゐる。覚悟は次第に出来て行くものかもしれないが、光あるうちに歩みたいと言ふ思ひは強い。昨日と今日とはそんなことも思ひ、厳粛な気持ちで過ごした。