オルセー美術館展・チューリッヒ美術館展

金 旧暦 9月3日 大安 庚子 三碧木星 Enar Einar V39 23970日目

東京と言ふ町は人を惹きつけるものがある。この町にかつては住み、その後も繰り返し訪れて別段珍しい町でも無い筈なのに、絶えず新しくなる雰囲気と、どこからともなく放たれる活気やエレガンスに惹かれてしまふ。災害のことを思ふとあまり都会には近づかない方が良いと思ふ一方で、来てみれば都会の放つ栄華に憧れてそんな心配を忘れてしまふ。もはや老齢に達した僕の様なものにさへその様に感じられるのであるから、若い人には尚更その思ひは強からうと思ふ。今日は友達に誘はれて乃木坂にある国立新美術館へ行った。ここへはこれまでにも何度か足を運んだことがある。時間があったのでオルセー美術館展とチューリッヒ美術館展とふたつ見て回った。マネ、モネ、セザンヌなど、パリに集まった19世紀後半から20世紀の画家達の、或ひはポスト印象派抽象絵画も含む美術史的な展覧会であった。オルセー美術館展には、「印象派の誕生ー描くことの自由ー」と言ふ、またチューリッヒ美術館展には「印象派からシュルレアリスムまで」と言ふサブタイトルが付いてゐた。