ヘルシンキ

土 旧暦 7月4日 仏滅 戊申 一白水星 Lars V32 23559日目

ヘルシンキの港に着いたのは朝10時頃であった。如何に大きなフェリーといえども、エンジンの微かな振動がたえず寝台に伝わって眠りは浅かった。若かった頃はこのような場合でも多少の寝不足をものともせず、船の旅も豪華で良いなと単純に思ったものであるが、この年齢に達してみると、やや感じ方が違って来る。北欧での暮らしが長いのに、フィンランドの首府ヘルシンキさえもあまり詳しく知らない。しかし、東京に住んでいてもソウルを知らない人も多いと思うから、その類推で行けば、この町を知らなくてもさほど恥ずかしくもないと思う。港に隣接した青空市場を歩いたり、中心街のお店を見て歩いた。ショーウィンドウにはデザインのすてきな生活用品がたくさん並んでいる。見るとつい欲しくなるように製品が並べられている。例えば、毎朝ジュースを飲む時でもこんなグラスで飲んだら気分が違うかもしれないなと思わせるグラスが並んでいる。今使っている古いグラスをそんなに簡単には捨てられないし、身の回りにこれ以上モノが増えるのはごめんであるから、むろん買うわけにはいかないのだが、見て回るのは楽しいことと思った。日本から、親戚の人たちがやって来るのは午後3時に到着する飛行機であったので、その時間に間に合うように空港へ迎えに行った。飛行機は無事に時刻通りに到着して再会。それからみんなで町の中心部にあるホテルに入った。これから数日、一緒に旅をすることになる。