和田さん、藤嶋さん、どうぞお安らかに

金 旧暦7月26日 友引 甲辰 八白土星 Regina, Roy 21395日目 8.9℃

スウェーデン日本人会連合会会長であり、ストックホルム日本人会前会長であり、機関誌「ストックホルム」の編集長でもあった和田俊之さんが8月13日に永眠された。ついこの間まで、参議院選挙の在外選挙のお手伝いをされていたり、次の機関誌の原稿依頼を受けたりもしていたので、その知らせを聞いた時には本当に驚きであった。66歳であった。今日はその葬儀が、Råcksta begravningsplats でしめやかに行われた。同居人と僕も同じ車で出かけて参列した。同居人は日本人会の仕事を通じて僕よりも和田さんとの関わりが深かった。しかし僕だってこれまで個人的に随分和田さんに励ましていただいている。それで一緒にお葬式に出かけた。会場にはたくさんの人が集まり、たくさんのお花で埋められていた。全員の斉唱では Härlig är jorden を歌った。さくらコーラスは「千の風になって」をアレンジして歌った。こうして和田さんは皆から惜しまれて旅立った。和田さん、今まで本当にありがとう。

夕方家に戻って郵便受けを覗いたら、高校3年生の時に担任していただいた森先生から手紙が届いていた。なんだろうと思って開けてみたら訃報であった。僕より3年先輩の藤嶋宏吉郎さんが亡くなったことが書かれていた。藤嶋さんは福井市の繊協ビルの地下で、銀座茶廊という喫茶店を開いていた。森先生が特に愛用されていたお店である。そのお店も8月1日に閉店してしまったそうである。先生は随分お気を落とされたご様子であることがお手紙から伺われた。僕が藤嶋さんに会ったのは昨年の10月17日であった。放射線治療を受けているというお話を伺ったのでやや案じていた。その時に菜根譚という本をいただいた。今も時々とりだして短い節を読むことにしている。この本が藤嶋さんと僕をつなぐ思い出の本となった。ありがとう、藤嶋さん、この本を大事にします。藤嶋さんが亡くなったのは奇しくも和田さんと同じ8月13日であった。その和田さんのお葬式から帰ったら藤嶋さんの訃報が待っているなんて、思いもよらなかった。そして今日が日本の旧暦では友引であったことの偶然をふと思ってしまった。

ばら一輪 ささぐ棺の 花の上