どうも現代といふ時代は、世界中どこへ行っても次第に住みにくくなる傾向があるのではないかと思ふ。戦争してゐる国はもちろんだが、直接戦争をしてゐない国でも何か住みにくくなってきてゐるのではないだらうか。どの国も外国から移民が入国してくることに対して神経質になってゐる。例へばジブラルタル海峡を挟んで、イベリア半島の対岸はアフリカ大陸であるが、そこのセウタと呼ばれる区域はスペイン領の飛地になってゐて、モロッコと陸続きになってゐる。つい先日、モロッコ側からスペイン側へ移民が殺到する事件があって、ちょっと新聞記事になった。また、僕が住むスウェーデンでも不法移民を取り締まる傾向が強まってゐる。不法な入国であれば取り締まるのは当然かもしれないのだが、でも空気がピリピリした感じがある。新聞によると、7月13日から「情報提供義務」といふきまりが施行されたさうである。これは何も一般市民が不法入国者を見つけたら警察に通報せよといふことではないと思ふのだが、公共職業安定所や社会保険庁などで該当者が見つかった場合には通報する義務があるといふことらしい。その決まりが導入されてからこれまでの3週間ほどの間に80人が通報されたと新聞で読んだ。ほとんどは公共職業安定所から報告されたとのことであった。見て見ぬふりはできない時代になってきてゐる。ちなみに日本国籍の人がビザなしでスウェーデンに来た場合、滞在日数が90日以内なら不法入国にはならない。一度出国して再入国しようとしても180日間は入国できない。
