しばらくブログを休んだ。ブログを書きたいと思っても書けない日もあるのだなとしみじみとわかった。でも、これからも気力のある時はできるだけ書いてみたい。実はこの間、同居人と一緒に日本へ行って、一昨日帰ってきた。無事に長い旅行を終えることができてホッとしてゐる。日本を出発する前の日になって、同居人は「メガネがない」と言ひ出した。いつものことなので、そのうち出てくるだらうとあまり気にもとめなかったが、何だか落ち着かない。それとなくメガネを探しながらスウェーデンに帰るための準備を進めた。出発間際になっても同居人のメガネは出てこなかった。メガネがなければ長い旅行などできない。同居人は僕のメガネを取ってつけてみた。「よく見える」と言った。変だなと思ったが裸眼よりマシならしばらくならそれでも良いかなと思った。僕は自分のメガネを同居人に渡した。自身は予備に持ってゐた度のついたサングラスをつけることにした。スウェーデンの家についてから、荷解きをした時、越権かなと思ひつつ同居人のリュックの中も全部出して机の上に並べてみた。するとケースに入ったメガネが出てきた。これは行方不明になったメガネとはまた別のものであったのだが、同居人は予備のメガネをリュックの中にしのばせてあったのだ。知らなかったよ、そんなこと。すぐにはメガネ屋へ行かなくてすむなと思った。むろん僕のメガネは返してもらった。それをつけてみると、ツルの感触が変になってゐて耳のところが痛い。ムム、でもこんなことは何でもない。同居人が胸の内にかかへる苦しみに気づいてやることが今は大事なのだ。今回のひと月近くの日本滞在では、時を惜しむ気持ちに圧倒されて、日本を楽しむと云ふところまで行くことができなかった。が、それはそれでまことに充実の日々であった。同居人は草ぼうぼうの庭を、何日もかけて綺麗にしてくれた。ありがたいことだ。
