今年を振り返る

2023-12-30 (土)(令和5年癸卯)<旧暦 11 月 18 日>(仏滅 壬戌 二黒土星) Abel Set    第 52 週 第 27353 日

 

2023年は、特にウクライナガザ地区で戦争が続き、あまり良い年ではなかった。日本では夏に猛烈な暑さに見舞はれ、気象変動が生活に及ぼす影響も一段と深刻になった年であった。新型コロナ感染症の流行が落ち着いて、日本では5類感染症に移行したのも今年のことであった。入国手続きが簡単になり、5月には日本へ行くこともできた。でも戦争が続くせいで、飛行機はロシア上空を飛ぶことができなかった。迂回したコースを飛んだために余計に時間がかかった。戦争は早く終はって欲しい。ただ、今の雰囲気では、ウクライナの戦争が終はってもロシアは民間機が上空を通過することを許さないのではないかと思ふ。逆にいふと、ロシアに上空通過を許す体制ができれば、それは平和到来のサインかなと思ふ。個人の暮らしでは、年々状況が難しくなることを感じる。しかし、運命は前向きに受け止めたいと思ふ。徳川家康の遺訓に「不自由を常と思はば不足なし」といふ言葉があるが、自分の欲望を次第に小さくしていけば、幸せは曲線が漸近線に近づくやうに続くのではあるまいか。欲望がどんどん小さくなって、しまひには「生きてゐるだけでいいぢゃないか」となるかもしれない。現に僕の同級生たちの中には既に鬼籍に入った人が次第に増えてゐる。そんなことを思ふと生きてあることはそれだけでありがたいことと思ふ。重要なことは、欲望を小さくしていっても、希望まで一緒に小さくなることはないといふことだ。ソクラテスの「善く生きよ」といふ言葉を噛みしめるやうに、許される限り生きてゐたいと思ふ。

雪の降る街を