2023-10-28 (土)（令和5年癸卯）<旧暦 9 月 14 日>（仏滅 己未 二黒土星） Simon Simone 第 43 週 第 27290 日
昨日のブログの続きになるが、江戸時代の武士たちはたくさんの借金を抱へることが普通であった。大名や旗本は富裕な町人から借金できたが、普通の武士は親類から借りることが一般であったと書いてあった。猪山家でも多額の借金を抱へてゐたが、天保13年に借金整理を決意した。それは単にこれから少しづつ返済努力しようねといふ努力目標程度のものでなく、後に引けない不退転の決意であった。それで結局は借金地獄から抜け出すことができたのであるといふ。その時の苦労は察するにあまりあるが、僕はこれを読んだ時、ふと現代の人々の家計のことを思ってしまった。現代でもローンを抱へる人は多いと思ふが、一方でローンの返済をしながら同時に蓄財を思ふのは間違ってるかもしれない。少しでも早くローンを完済することに集中しなければ苦しみは続くのではないかと思ふのだ。もし世の中が安定した時代であるなら長期のローンを組んでも良いかもしれないが、変化が目まぐるしく、転職も当たり前の様な時代になってくると、安心してローンを組めないのではないかといふ気もする。人は誰も人生のあるところで不退転の決意が要るのかもしれない。地球の環境改善も同じことだと思ふ。温度上昇2℃以下になるように少しづつでも努力しようねといふ目標を掲げるよりも、今、人々がこぞって不退転の決意をしなければ、近い将来世界のあちこちでより深刻な気象災害が増えるのではないかと、そんなことも併せて思った。あの、戦争してゐる場合ではないのですが。
