空き地の話

2023-09-09 (土)(令和5年癸卯)<旧暦 7 月 25 日>(先勝 庚午 六白金星) Anita Annette    第 36 週 第 27241 日

 

1週間ほど前に、スウェーデンには空き地が多いと書いたけれども、もう少し書き足す。日本にだって地方へ行けば空き地は多いけれども、そこには立て札が立ってゐて、連絡先が書かれてあったりすることが多い。スウェーデンでは空き地にあの様な立て札があるのを見たことがない(僕が知らないだけかもしれないが)。公地公民とまでは言はないけれども、スウェーデンの人の方が土地は社会のものといふ認識が一般に強いのではないかと思ふ。森などを散歩しても、キノコや木の実などはその森の地主が誰であらうと自由に取って良いことになってゐる。日本も奈良時代には公地公民の制度があったといふ。奈良時代の日本人の方が今より社会への関心が高かったのではないかと思ふ。今の日本は、人口密度の高い国であるからかもしれないが、人々の土地への執着が強すぎるのではないか。おひとり様の高齢者が増えていく時代にあって、土地と住宅は社会のものといふ意識が高まれば、社会はもっと住みやすくなるのではないかと思ふ。

灯火親しむ候