Slut は「おしまひ」

2018-10-05 (金)(平成 30 年戊戌)<旧暦 8 月 26 日>(先負 庚午 九紫火星)Bror 第40週 第 25441 日

 

日本人は義務教育で中学校から英語を習ふが、もしも最初に習ふ外国語が英語ではなく、スウェーデン語であったなら、もう少し苦労が少なかったのではないかと思ふ事がある。といふのも、スウェーデン人が英語を話す時に間違へる間違ひ方と、日本人が英語を話す時に間違へる間違ひ方には共通点がある様なのだ。僕は最初にスウェーデンに来た時、英語の能力も今よりさらに低かったから、まづ英語の学校へ行った。スウェーデン語を勉強しようかなんて、全く思はなかった。英語でさへできないのに、他の言葉ができるわけがないと思ったのだ。もし外国語を学ぶ時間があるのなら、英語のレベルを少しでも引き上げることをまづ優先すべきであると思った。英語の学校といふのはスウェーデン人のための英語の学校であった。短い作文を書かされることもあった。すると、英語の先生は、「これがあなたたちスウェーデン人が間違へる典型的な間違ひです。」と言はれた。「あの、僕、スウェーデン人ではないのですが」と反論したかったが、僕がする間違ひをスウェーデン人もするのだと知って、妙に安心したのを覚えてゐる。日本語とスウェーデン語とどこが近いかを言ふのは難しいが、思ひだした時に思ひだしたことをブログに書くことにしてゐる。今日、思ひついた言葉は ’slut’。英語では finish とか end とかの言葉は英作文の時、僕は使ひ方がわからない場合がある。「パーティーは終はったよ」と言ふ時は over を使ふ方が(多分)良い。’The party is over.’ など。「コーヒーはおしまひだ」なら、’Coffee is out.’ と言ふのかな。’Coffee is end’ とは言はないと思ふ。これが、スウェーデン語になると、’Festen är slut.’ とか ’Kaffet är slut.’ とか、ともかくも日本語の「おしまひ」を ’slut’ にするだけで解決する場合が多い。それで親しみが持てるのだ。

 

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今はもう秋、誰もゐないプール。たったひとつの夢が破れても、約束します。私は飛び込み台から飛び込みません。