スウェーデンの住みやすさ

2023-08-29 (火)(令和5年癸卯)<旧暦 7 月 14 日>(友引 己未 八白土星) Hans Hampus    第 35 週 第 27230 日

 

日本で暮らすよりスウェーデンで暮らした方が暮らしやすいのではないかと思ふ時がある。友達は少ないし、言葉は不自由だけれども、それでもこちらの方が暮らしやすいと感じることがある。この夏の様に酷暑の季節を避けられるといふこともあるかしれない。しかし、世界的な気候変動に起因する災害があるといふ点では日本もスウェーデンも同じだ。日本列島は四つの大陸プレートのせめぎ合ふ上に位置してゐるので、地震津波・火山噴火の心配は日本の方が大きい。スウェーデンにも地震はあるらしいのだが、僕の身体に感じられる揺れを体験したことはこの35年に一度もない。でも災害は思ひがけなくやってくるものだし、この地上に本当に安全な場所などはないと思ふ。スウェーデンは冬は寒いと言っても家の中は暖かだし、特にストーブなどを用意しなくても家の中はいつも暖かい。夜中に起きてトイレが寒くて血圧が急に上がるといふリスクも小さい。なんと言っても、寝てゐる時に腕を出すと手が寒かったり、顔だけ寒い様なあの感じがない。机に向かって勉強するにはスウェーデンに居た方がよく勉強できる気がする。社会的な環境で言へば、周りに空き地が多いことも暮らしやすいひとつの要因だ。昨日の粗大ゴミを集めてくれる場所も普段はただの空き地だ。今、アパートの屋根の修理をするのに、建設資材が芝生の上などに置かれてあるが、これもその様な空き地があるからできることだ。また、冬の雪道を除雪した時も空き地があるからそこへ雪を置くことができて、歩道は比較的歩きやすい。普段空き地を空き地のままに残しておくことには色々な利点があるのを実感する。それともうひとつ、プールに行った時にゆっくりと泳ぐことができることも住みやすい要因のひとつだ。これだけ住みやすい条件が揃ってゐるのだけれども、それでもやはり日本を恋しく思ふことがあるのはもちろんのことだ。東に住めば西を恋ひ、西に住めば東を恋ふ。人間とは勝手なものだ。

初秋の散歩道