暑い時には冬のうた

2020-08-12 (水)(令和2年庚子)<旧暦 6 月 23 日> (仏滅 丁亥 四緑木星)下弦 Klara   第 33 週 第 26115 日

 

朝起きて窓を開ける。窓の底辺中央に把手がついてゐて、捻って外へ押し出すと、上辺を支点にして下の方が少し開く。大きく開きたい時は右の溝にある金具を滑らせるが、さうしない限りはドーンと大きく開くことはない。そのわづかな隙間から新鮮な空気が流れ込む。ひいやりとした秋の空気である。「秋来ぬと目にはさやかに見えねども、、」に似た感じがある。日中は20度以上にもなるが、朝晩はずいぶん涼しくなった。この頃、天気の良い日が続く。日本では40度にも達する地方があるとニュースで見た。体験したことがない気温である。暑い日には、真冬の寒いうたを味はふと涼しくなると思ふ。昔のブログでも書いたかしれないが、いくつか冬のうたを転記するので、味はって涼んで欲しい。

みるままに冬はきにけりかものゐる入江の汀うす氷りつつ (式子内親王

まつ人の麓の道は絶えぬらん軒端の杉に雪おもるなり (藤原定家

葦辺行く鴨の羽交ひに霜降りて寒き夕は大和し思ほゆ (志貴皇子

捨舟のうちそとこほる入江かな (野沢凡兆

 

寒くて風邪をひきさうなのでやめます。

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橋の上で。