立ち止まったグローバル化

2020-08-13 (木)(令和2年庚子)<旧暦 6 月 24 日> (大安 戊子 三碧木星) Kaj   第 33 週 第 26116 日

 

この近年は地上の各地でグローバル化が進んだ。何事もグローバル化するには負の要素もあるに違ひないが、世の中ではそれは良いこと、もしくは今の時代では避けられないこと、と肯定的に受け止められて来たと思ふ。しかし、コロナの感染が世界中に広がって、グローバル化の進展が足踏みしてゐる。グローバル化とは「世界中どこへ行っても同じこと」の様な感じがあるが、コロナの感染の広がり方や対応の仕方を見ると、国によって随分と違ひがあることが分かった。つまり、グローバル化はさほど進んでなかったとも見える。同じ国の中でも、都市から地方へといふ分散化の傾向も見られる。「グローバル化しても良いことないよ」とコロナが人間に教へてくれてゐる様な気もする。これからの時代にも人間は移動するだろうが、それぞれの地方色を各地方においてしっかり築いた上で移動するのが良い様な気がする。思へば日本は江戸時代、少なくとも表向きには鎖国をしてゐた。その古く閉鎖的な体制は経済の発展を妨げ、悪いことだったといふ考へもあるかしれないが、鎖国によって守られた価値も多かった筈と思ふ。これからまた鎖国をせよとは言はないが、自分たちの守るべき価値についてそれぞれの国で思ふことはあって良いのではないか。それは偏狭なナショナリズムを醸成することとは全く違ふと思ふ。

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スウェーデンでは野球はさほど人気はないが、草野球で遊ぶ子はゐる。