老後の誤算

2019-01-20 (日)((未定)1 年己亥)<旧暦 12 月 15 日>(友引 丁巳 九紫火星)大寒 Fabian Sebastian 第3週 第 25546 日

 

老人になって来ると、若い時には予期しなかったことが色々と起こるものである。若い日なら、その変化を柔軟に受け止めて、それをバネにしてまた伸びることもできるのだが、老軀にはそれができない。僕が感じる誤算のひとつは睡眠時間だ。若かった頃、周囲にゐた老人たちは一様に「年をとると早く目が覚めてね」と言ったものだ。それで老人になれば誰でもきっと早く目が覚めて、貴重な朝の時間が有効活用できるだらうと勝手に目論んでゐたのだが、実際に老人になってみると、なかなか早く目が覚めない。覚めたとしても起きて活動を始める元気もなくまた寝てしまふ。寝ればまたウトウトと良い気持ちで夢など見るものだからなかなか起き上がることができない。もしここで発奮して起きてしまへば、起きられるかもしれないのだが、さうすればそのうちに体に無理が来て、結局周囲の誰かに迷惑をかけてしまふことになる。寝ることも健康のうちであるので、そんな理屈をこねては寝たいだけ寝る様にしてゐる。これは若い時には思ってもみなかった、ひとつの老後の誤算である。

 

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氷上に 遊ぶ児らゐて 光あり