自分流・認知症を防止する試み ー その2

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日常生活の些細なことをやるのにできるだけ頭脳や身体を活用させようと意識するための一つのヒントは、生活の方法をできるだけ昔のやり方に戻してみることではないかと思ふ。新聞を読むと、AI の時代の到来であるとか、自動運転車が登場するとか、「未来はかうなる」といふ記事が多く、それはそれで良いことであるし、そんな移り変はりの激しい時代に乗り遅れない様にしようと僕らはまづ思ってしまふ。それでプログラミング教育を小学校から必修化すべしとか言ふ人も出て来る。しかし、実はそんなことよりももっと注意しなければならないことは、前時代的な暮らし方の知恵や習慣を如何に新しい時代の中に矛盾なく並行して同居させるかといふ試みである。「バスに乗り遅れるな」を合言葉にみんなが乗ったバスの行き着く先は破滅への道であった時代もある。どんなに自分は新しく生まれ変はったと思ってみても、人は無意識に生まれる前からの過去を引き摺って生きるものだ。真空管トランジスターにとって代はられ、さらには IC や LSI の発達によって、古いものはどんどん捨て去られてしまった現代に暮らすと、なんでも新しいものに飛びついて、古いものを時代遅れとみなしてサッサと捨てる癖が身についてしまふ。携帯電話を捨ててスマホに替へるのもその例かもしれない。世の中の仕組みがその様に進むから、自分だけが抵抗しようとしても無理があるけれども、まだまだ身の回りには昔のやり方を踏襲できる場面がいくつもあるのではないかと思ふ。

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