メーデー

水 旧暦 3月22日 赤口 丁卯 七赤金星 Valborg Första maj V18 23458日目

メーデー(スウェーデン語では単に5月1日という)という言葉から受ける印象は人それぞれに違うだろうけれども、スウェーデンに住む人の、、それも年配の人たちにとってのメーデーの印象は、労働運動が盛んであった時代の思い出と繋がっているのであろうと思う。戸外に遊ぶ時、この明るい季節の到来と躍動する命の歓びが、その思い出をいっそう際立たせるのであろう。労働運動はどんな季節にもあるだろうが、何故かこの季節に最もよくマッチしている感じがする。そう言えば日本でも昔は春に労働運動が盛んであった。僕らが子供の頃は、交通機関ストライキなど、季節の定例行事のようなものであった。どの国でも労働運動は次第に影をひそめるものらしい。僕はどんな理由であれ、ストライキに参加したいという気持ちになれない種類の人間であるから、ストライキの無い社会は、一応は歓迎すべきことなのであるが、やや複雑な思いもある。もしも人の心に信念というものがなくて、ただ表面上の問題を避けたいというだけの理由でそんな風になっているのだとしたら、あまり良いことでは無いような気がするからだ。そういう、問題忌避的空気は、例えば若者がなかなか就労できない現代の世相をどこかで助長させていはしまいかということを思うからである。抵抗することの無い若者だけでは良い社会は生まれない。