春の祭典

火 旧暦 3月21日 大安 丙寅 六白金星 Mariana Valborgsmässoafton Konugens födelsedag V18 23457日目

明日も朝早くから仕事になるから、今年はValborgsmässoaftonの行事を見に行かないでおこうねと夕食前には話していたが、外で春の祭典のような行事がある日に、病気でもないのに家に居るのもどうだろうかと言う気がして、食事が終わってからどちらからともなくやっぱりちょっと出かけようか、ということになった。午後7時からOppeby教会で合唱があり、まず、それを聞きに行った。日本にも合唱の好きな人は多いが、人口の比率からするとスウェーデン人には合唱の好きな人が多いように思う。スウェーデンにはカラオケボックスやカラオケバーなどはほとんど見かけないが、そのことは必ずしも歌が嫌いだからということを意味しない。彼らはもっと開放的なところでグループで合唱や輪唱を楽しむのが好きなのだ。健康的で良いと思う。小さな子供たちの歌声は何だか映画を見ているような気もした。合唱と一緒に大きなスクリーンに歌詞の全体が映し出されるので、僕らのような外国人にはありがたい。それが済んでから小高い丘で野火。大文字焼きのように火が文字をあしらうわけではないが、野火は4月末日のスウェーデンの歳時記である。ちなみに日本では殆ど全国で焚火が禁じられるようになったらしいが、あの風情ある焚火を一律に禁止するのは行き過ぎであると思う。昔は古い手紙は焚火と一緒に焼いたものだ。今は焼く場所がない。今の若い人は、異性からもらったラブレターが大きな段ボールに一杯溜まった時、どうやって処分するのだろうと、己の過去を振り返ってもありようのなかったはずの心配を、ついしてしまう。野火の炎を見つめていると、そんな気がしてくるのだ。