日本航空のつぶれた日

火 旧暦 12月5日 仏滅 己巳 六白金星 Henrik V3 22260日目

日本航空は今日、会社更生法の適用を申請した。もっと端的に言うとつぶれた。株価の終値は5円であった。紙くず同然である。それでも明日も翼にJALの印を掲げて飛行機は飛ぶ。政府の専用特別機もつぶれた会社が飛ばすのだろうか。10年以上も前に山一證券が自主廃業に追い込まれた時も驚いたが、今回の日本航空の破綻も驚きである。ある意味で山一證券の場合より深刻である。実業の破綻であるからだ。日本航空の破綻は単に1社の破綻ではなくて、日本人全体への警鐘という気もする。贅沢をほしいままにし、礼節を忘れ、欲望のままに生きている僕達の行く先を暗示しているようにも思う。飛行機に乗ってみると分かるが、ジャンボ機の500近い座席のひとつひとつにモニターがついていて、個人がそれぞれ自分の見たい映画を選んで見ることができるようになっている。僕にいわせればあんなものは必要ない。客には映画でも見せておかないと、乗務員が忙しくて仕方ないということだろうか。客のニーズにあわせてそうなるということだろうか。いつであったか、別の会社の飛行機でモニターの全く無い小型機に乗ったことがあるが、落ち着いていて、久々に旅情というものを味わった思い出がある。日本では各地に地方空港があるが、そのほとんどが赤字であって、今度は航空会社もつぶれるとあっては、これからの日本ははたしてどうなるのだろう。