さらばPCMプロセッサー

土 旧暦11月6日 仏滅 癸未 ニ黒土星 Gottfrid V50 21494日目 -2.6℃

今はもう、カセットテープで音楽を聴く人はいないのかもしれない。でも、僕の青春時代はレコードはLP、テープはカセットが一般の時代であった。ミニコンポは無く、どの装置も大きかった。カセットテープは90分の長さのものをよく愛用した。タイマーをセットして、自分が留守の間にFM放送の音楽番組を録音した。しかし、片道45分では短く、いつもうまく行かなかった。そのうち、ディジタル録音技術が発達して、PCMプロセッサーという機械が発売された。音声信号をディジタル信号に変換する機械である。早速電気屋さんに走り、買い求めた。変換された信号はビデオデッキに映像信号として取り込まれる。こうすればビデオテープは4時間くらい録画できるから、長い音楽番組も録音できるようになった。後で好きな部分だけをカセットテープにダビング編集した。当時、土曜日の午後は、NHK-FMリクエストアワーという番組をやっていて、僕はその番組のファンであった。間もなくスウェーデンに引っ越すことになった。そのPCMプロセッサーも一緒に持ってきたが、こちらに来てからはもう使うことが無かった。奥の方にずっと仕舞ってあったが、今日の大掃除をした時に、廃棄しようと決心がついた。捨てる前に写真を撮った。それをウエブに載せてやって、一時であれ、良く働いてくれた、その過去の栄光を讃えたい。