戻ってこなかった間違ひ振込

2022-05-21 (土)(令和4年壬寅)<旧暦 4 月 21 日>(赤口 甲戌 五黄土星小満 Konstantin Conny 第 20 週 第 26771 日

 

デジタル時代には昔はなかった事件が起きる。山口県で、新型コロナウイルス関係の臨時特別給付金の463世帯分がひとりの銀行口座に振り込まれてしまったといふニュースがあった。ひとりづつ順番に手で振込先を入力するとどこかで間違へるかもしれないし、手間もかかるので、自動で一気に振り込もうとした結果、プログラムに不備があってこのような事件が起きたのかなと思ふ。受け取った人は直ちにお金を使ひ切ってしまったといふ。そんな大金を直ちに使ひ切るにも技術が要る気がするが、それもデジタル時代の特徴かもしれない。もしもそれが現金の形で眼前に現れたら、リュックサックがパンパンになるのではないかな。手をつけるのも恐ろしい。このように間違って入金されたお金を間違ひと知りながら知らんふりして使ひ込む人間は日本にどれくらいゐるのだろう。どんなに貧しくてもいはれのないお金に手をつけてはいけないと自制する人はもはや少数派なのだろうか。今は多くの人が大学までも進学する時代だが、人は何のために学ぶのだろう。よく、日本は落とした財布が戻って来る国だと言はれることがあるが、デジタル空間では戻ってこないことが証明されてしまった。デジタル空間では犯罪意識が希薄になる。これもデジタル時代の特徴か。

今日も曇り空。形だけの散歩をした。