台風一過

2018-09-30 (日)(平成 30 年戊戌)<旧暦 8 月 21 日>(仏滅 乙丑 五黄土星) Helge 第39週 第 25436 日

 

僕の子供の頃は、台風が近づくと、窓の外側に薄い板を釘で打ち付けたものだった。窓が吹き飛ばされない様にするためである。家にはまだアルミサッシがなかったし、雨戸といふものもなかった。冬になると寒い家であった。ガラス窓のガラスと枠の間に隙間があって、そこから風が入る。冬支度をする時はその隙間をテープで貼るのが僕の仕事であった。質素な家であったが、その質素さが何とも懐かしい、あの時代、台風が過ぎた翌朝は決まって抜ける様な秋空であった。その晴れた空の下の喜びと質素な家の思ひ出とは僕の中で一つになってゐる。日本では今、大型台風24号が吹き荒れて、どのくらいの被害になったのかまだわからないが、どなたも無事であってほしい。今、台風一過の翌朝の空に人々はどんな感想を持つであらうかと思ふ。

 

f:id:sveski:20181001041103j:plain

Liljeholmen 近辺の海