日 旧暦 3 月 21 日 大安 戊戌 二黒土星 Marit Rita V18 25289 日目
仕事を辞めてもう何年にもなる。この頃は日本からのお客様をStockholm に案内することもない。当時案内した場所は大体いつも決まってゐたから、同じところばかり詳しくなった。そんな僕が、今日は違った町の散歩を楽しむことができた。Kungsholmen といふ島がある。その東の先端に、ノーベル賞の晩餐会会場となる市庁舎が聳える島であるが、その島の北辺に沿ふ水辺の西側は Kahlbergssjön と呼ばれる。対岸には Karlbergs Slott の美しい建物が見える（ただしその建物と周辺は軍の管理区域）。その辺りの海辺を今日は散歩した。孫の子守を頼まれて、乳母車をひきながら同居人と散歩したのだが、孫は乳母車の中で寝てくれたので、僕らはただ、海に沿った散歩道を歩いた。日曜日の午前中で、本格的なジョギング姿の人が何人も僕らを追ひ越したり、すれ違ったりした。水辺にはところどころ、プールの端によくある様な、水に入るための手すり付きの階段も用意されてゐて、水泳もできる様である。流石にまだ寒いので泳ぐ人は見かけなかった。天気も良くて、まだ浅い新緑にはえて、気持ちの良い休日であった。アパートに戻って、午後の帰り際に、孫にバイバイをした時に、母親に抱かれた孫は両手をこちらへ広げて乗り出して、僕に抱っこをしろといふ仕草をした。それで、別れる前にちょっと抱っこをしてやったが、こんなになつくとは意外であった。今日は良い休日であった。
